真空のスプリンクラーで事故を防止! | アルコニックス三伸株式会社

お電話でのお問い合わせ TEL 03-3596-7423

真空スプリンクラー開発まで

性行

 氏は子供のころ近所の火事に遭遇し、火事の恐ろしさを身をもって体験して以来、消火活動に非常に興味をもつようになり、防災機器の製造販売及び施工を行うニッタン株式会社に入社した。建築物およびトンネル内の消化システムの設計施工に3 9 年間携わり、如何にして火災を防ぐか、またスプリンクラーの誤動作による水漏れ被害を無くすことはできないかを考え、持ち前の探究心と技術改革への情熱により真空スプリンクラーを開発した。
 これにより建築物の消化は勿論のことスプリンクラーによる水漏れ事故の被害を防ぐことができるようになった。今回の東日本大震災においても、真空スプリンクラーは威力を発揮し多くの機器や設備を水漏れ被害から守ることができ、大いに社会貢献ができた。

性行

技術開発の背景

 スプリンクラーは、湿式スプリンクラーから始まり、乾式スプリンクラー、予作動式乾式スプリンクラー、予作動式湿式スプリンクラーとシステム改良されてきた。
 しかし湿式スプリンクラーは、荷物の搬入• 搬出時、改修工事時、配管内の異常昇圧、寒冷地での凍結などによりスプリンクラーヘッドの破損、また配管の経年劣化および腐食によるピンホール等による2 次側配管内部の圧力水が放出され、様々な物を濡らす水損を引き起こしてきた。これを防止するために予作動式湿式スプリンクラーが開発されたが、やはり完全に水損を防ぐまでには至っていない。乾式スプリンクラー及び予作動式乾式スプリンクラーは、加圧水の代わりに圧縮空気を注入し水損を防ごうと考えだされたシステムであるが、しかしその圧縮空気の存在が消化水の移動の妨げとなり初期消火の遅れを引き起こすことは免れず、それを解決するための設備費用が大掛かりになることや、保守点検に送水試験ができ難いという問題も指摘されてきた。このように従来のスプリンクラーは、種々の問題を抱えておりこれを解決できるシステムが望まれていた。

技術開発の内容

 真空スプリンクラーは、2 次側配管内部の消化水を、従来のスプリンクラーであれば大気圧より高い圧力を持った加圧水または圧縮空気であるのに対し、大気圧より低い圧力を持った負圧水に置換えたシステムである。
 従来のスプリンクラーは、スプリンクラーヘッドの破損や2次側配管が何らかの原因で破損した場合、大気圧より高い圧力を持った加圧水が配管から大量に放出され室内の機器や備品に多大な損害をえる水損事故を引き起こす。これに対して真空スプリンクラーは配管内部の水が大気圧より低い圧力の負圧水のため外部へ出ることはなく、逆に外部の空気が配管内部に吸収されるので水損事故を発生させない。
 また、大気圧より低い負圧にするということは、ヘンリーの法則に従い2 次側配管内部の消化水から溶存酸素を取り除き低酸素水に換える効果もある。よって消化配管に使用される炭素鋼鋼管の錆びを大幅に低減させ、ピンホールや経年劣化を防ぐことができる。
 負圧水は、真空ポンプを作動させることにより簡単に作り出すことができ、それを使用することにより、火災はもとより水損事故から生命•財産を守ることができるのである。 

略歴

松岡 玄五Gengo Matsuoka

昭和24年7月16日
広島県生まれ
昭和47年3月31日
広島工業大学機械工学科 卒業
昭和47年4月1日
ニッタン株式会社 入社
平成16年6月1日
日本消化装置工業会 技術委員長就任
平成17年6月8日
東京消防庁 第17期火災予防審議会 委員就任
平成17年11月15日
東京消防庁予防部長 感謝状授与
平成18年5月31日
東京消防庁 第17期火災予防審議会 委員退任
日本消化装置工業会 技術委員長退任
平成18年6月10日
ニッタン株式会社 退職
平成18年9月1日
有限会社 K&G 入社
平成22年3月16日
発明大賞日刊工業新聞社賞
平成23年4月1日
公益社団法人日本発明振興協会
第3 1 • 3 2 回「発明研究奨励金交付」事業 実行委員就任
平成23年4月20日
文部科学大臣科学技術賞
平成23年8月31日
現在に至る

栄誉

平成22年3月15日
(財)日本発明振興協会 日刊工業新聞社
第35回発明大賞「負圧式スプリンクラー」 日刊工業新聞賞
平成23年4月11日
文部科学省
平成23年度文部「負圧スプリンクラーの開発」
科学大臣表彰科 学技術賞技術部門